業務用パッケージエアコンにおける熱交換器とは?仕組みと役割や交換時期について詳しく解説!

工場や事務所などでよく使われる業務用のエアコンの内部に入っている部品の
1つで、以下では、熱交換器の基本的な仕組みからその役割、交換時期、さらに
最新の熱交換器技術との違いについて順を追って解説します。

熱交換器の役割と仕組み

業務用エアコンの重要な部品の一つが「熱交換器」です。熱交換器は、空気と
冷媒の間で熱を効率的に交換する役割を担っており、エアコンの冷暖房機能を
支える重要な要素です。

熱交換器の仕組み

業務用パッケージエアコンにおける熱交換器は、主に2種類存在します。ひとつは「蒸発器」(室内機側に設置)であり、もうひとつは「凝縮器」(室外機側に
設置)です。

蒸発器(室内機側): 蒸発器は冷媒(通常はフロンガス)が液体から気体に変化する過程で周囲の熱を吸収します。室内機内の冷風が蒸発器を通過する際、冷媒が熱を奪い、冷たい空気が室内に供給されます。この熱交換の過程で冷媒は液体から気体に変わり、室内の温度が低下します。

凝縮器(室外機側): 凝縮器は冷媒が気体から液体に戻る過程で熱を外部に放出します。冷媒は室外機内の凝縮器を通過する際に熱を放出し、再び液体に
戻ります。この熱交換によって冷房効果が発生し、室外に熱が排出されます。

熱交換の流れ
1.室内機から吸い込んだ空気が蒸発器を通過し、冷媒と熱を交換します。
2.冷媒が室内の熱を吸収して気体になり、室外機に送られます。
3.室外機では凝縮器が冷媒から熱を放出し、冷媒が液体に戻ります。
4.液体冷媒は再び室内機へ戻り、この過程を繰り返すことにより冷暖房を維持します。

このように、熱交換器は冷媒と空気の間で効率的に熱を移動させる役割を
果たしており、エアコンの冷暖房機能を支える基盤となります。

熱交換器の役割

熱交換器の主な役割は、冷房や暖房を効率的に行うために冷媒と空気の間で熱を交換することです。エアコンは冷媒を使って熱を移動させ、冷房または暖房を
実現します。この過程で熱交換器が重要な役割を担っています。具体的には、
以下のような役割があります。

冷房・暖房の効率化

冷房の場合、室内の熱を吸収して冷媒に移動させ、その熱を室外機の凝縮器を
通して外部に放出することにより室内を冷却します。逆に、暖房の場合は室外機の熱交換器を通じて外部の熱を取り込み、それを室内に供給する仕組みです。
熱交換器が効率的に熱を交換することで、冷房・暖房の効率が大きく
向上します。

熱エネルギーの最適な移動
熱交換器は冷媒を使用して、エネルギーの移動を最適化します。冷房時には室内の熱を効率よく奪い、暖房時には外部の熱を効率的に取り込むため、エアコン
全体のエネルギー効率を高めることができます。

空気の温度調整
熱交換器は、室内に供給する空気の温度を調整する役割も果たします。冷暖房時には室内の温度を快適に保つために、必要なだけ冷媒を蒸発器や凝縮器を通じて熱交換し、空気の温度を管理します。

熱交換器の交換時期

熱交換器は長期間にわたって使用されるため、使用環境やメンテナンス状態に
よって交換時期が異なります。通常、エアコンの熱交換器は非常に耐久性が高いため、交換が必要となるのは稀ですが、以下のような状況で交換が
検討されます。

冷暖房の効率が低下した場合
エアコンの冷暖房効率が低下した場合、熱交換器に問題がある可能性が
あります。具体的には、フィンの詰まりや腐食、冷媒の漏れなどが原因で
熱交換が不十分になることがあります。このような場合、交換が必要と
なることがあります。

繰り返しのメンテナンス不良
熱交換器は、フィンに汚れが溜まりやすく、定期的な清掃やメンテナンスが
必要です。メンテナンスが行われないと、熱交換器の劣化が早まり、交換が必要となることがあります。特に業務用エアコンは長時間稼働するため、定期的な
点検が重要です。

酷使による劣化
業務用エアコンは、商業施設やオフィスビル、工場などで長時間連続運転されることが多いため、熱交換器が過度に使用されていると劣化が早まることが
あります。このような状況では、部品交換が必要になる場合があります。

異常音や漏れ
冷媒漏れや異常音が発生した場合、熱交換器が破損している可能性があります。この場合、交換を早急に検討することが推奨されます。

最新の熱交換器技術との違い

近年、エアコンの技術は進化しており、熱交換器にもいくつかの改善が
見られます。以下に、最新の熱交換器技術と従来の熱交換器との違いについて
説明します。

高効率な熱交換フィン
最新の熱交換器では、熱交換効率を最大化するために、より高効率な熱交換
フィンが使用されています。これにより、少ない冷媒でより効率的に熱を移動
させることができ、エネルギー効率が大幅に向上しています。また、フィンの
材質や形状が改良され、より長期間の使用でも劣化しにくくなっています。

自動清掃機能の搭載
最新の業務用エアコンでは、熱交換器のフィンを自動的に清掃する機能を備えたモデルも登場しています。この技術により、フィンに付着した汚れが原因で
熱交換効率が低下することを防ぎ、メンテナンスの手間を減らすことが
できます。

高密度冷媒の使用
近年では、冷媒に関しても高密度なものが使用されることが増えています。
これにより、従来よりも少量の冷媒で効率的な熱交換が可能となり、エアコンの省エネルギー性能が向上しています。

環境に配慮した冷媒の使用
最新の熱交換器では、環境に配慮した冷媒(例:R32、R-410A)を使用することが増えており、従来のフロン系冷媒よりも温室効果ガスの排出を抑えることが
できます。このような冷媒を使用することで、環境への影響を最小限に
抑えつつ、効率的な熱交換が行えるようになっています。

まとめ

業務用パッケージエアコンにおける熱交換器は、冷暖房の効率を高めるために
不可欠な部品です。熱交換器の仕組みは冷媒と空気の間で効率的に熱を移動
させるものであり、その役割は冷暖房のパフォーマンスを直接左右します。
交換時期は冷暖房効率の低下や異常音、漏れが原因で訪れることがありますが、最新の技術により、エネルギー効率の向上やメンテナンス性の改善が実現されています。今後もエアコン技術は進化を続け、さらに効率的で環境に配慮した製品が登場することが期待されます。ACNでは、最新型のエアコンに加え、定期的なメンテナンス・清掃の付いたプランにより、高い顧客評価を頂いております。
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